経緯
腕時計が止まった際これまで数千円かけて時計専門店に出して電池交換をしてもらっていたがコロナ禍の中自分で行う事にした。SEIKOワイアードの電池交換をする為にググったところSR927SWが使われている事を知る。電池購入について調べているとどうもSR927,SR927W,SR927SWと3種類ある事に気付いた。似たような品なのでどれでもよさそうとの解答が多かったのですが違いを知った上で購入したいので調べる事にした。
ボタン電池の構造図
Maxellカタログ抜粋
水色部が電解液(アルカリ水溶液)となる
無印・W・SWの違い
PanasonicHPのよくある質問の回答を参照する⇩
SR〇〇〇SWとSR〇〇〇Wなどの[SW]と[W]の違い PZ18201
https://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/18201/~/sr%E3%80%87%E3%80%87%E3%80%87sw%E3%81%A8sr%E3%80%87%E3%80%87%E3%80%87w%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%5Bsw%5D%E3%81%A8%5Bw%5D%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84-pz18201
これによると
表記 | 電解液 | 使用量 |
---|---|---|
なし | 水酸化カリウム水溶液 | 一般機器用 |
W | デジタル時計用 | |
SW | 水酸化ナトリウム水溶液 | アナログ針式時計用 |
●PanasonicHP抜粋:[W]と同じ材料を使用している為、[W]表記ありの商品と互換があります
無印=”W”となる
●PanasonicHP抜粋:供給電力不足で、機器動作が正常に機能しない場合があります
電力供給量:”W”>”SW”となる
●PanasonicHP抜粋:アナログ時計に”W”を使う⇒短寿命になる場合があります
寿命:”W”<”SW”となる
私見だが”SW”はSave WatchもしくはSave Wattの略ではないかと推測する。
考察
アナログ時計が全盛だった頃に低電力長寿命用として”SW”が利用されるようになったがその後G-SHOCKなどのデジタル時計が現れ、アラームが付いたりバックパネルが光るようになり結局一般機器用の電池を使用する必要が出てきたのだと推測される。ということから腕時計は基本的には”SW”で良いと思われる。
しかしながら現在の電解液は技術が進歩していて差異はないのかも知れない。あと、コストの面から各ボタン電池ごとにいちいち2種類製作されているとは考えにくい。それが結局どちらも似たような品との見解に繋がっていると思われる。
”W”か”SW”の選定
まずは各腕時計の仕様書の使用電池の記載の確認が第一となる。次に裏蓋を開けて同様の電池を購入する。確認できない場合は基本”SW”とし、ライト・アラームのような別途電力を必要とする機能の有無によって”W”を選択肢に入れればよいかと思う。
コメント
Q1これが何かご存知ですか?
A1この製品がある事は知っています。
Q2旧ソニーの村田製作所の製品なのですが、3つ全部対応しているということでしょうか?
A2私は村田製作所の担当者ではないので回答できません。
で、3つではなく2つです。無印とWは同じ物だからです。
推察を下記に列記します。
<推察>
推察の結論としてはWとSWは統合されたので今では区別がない。と考えています。
経緯を考えると恐らくそもそも無印しか製品がなく全て無印を使っていたと思われます。ボタン電池を使った時計が多く広まった際に低電力で長期間を目的とした電池を開発しSWが製品化されて、無印と区別する為に無印に”W”を付けたと思っています。だから3つの表記方法が存在すると思っています(合っているかは知りません)
時が経ち
①時計に変わるスマホやAppleWatch等の代替え品が出てきてSWが役目を終えた
②技術が進化し水酸化カリウム水溶液でも水酸化ナトリウム水溶液でもない更に良い水溶液が開発され両方に対応できる製品に統合された
この2つにより、1種類しか発売されていないと思っています。
ただ、この村田製作所の刻印がSWになっていますよね。だからSWなんだけどもWにも使えますよという意味かも知れません。
Wの刻印の品も売っているかも知れませんのでなんとも言えません。